香川真司 噂のCHALLENGEとその価値

リーグ戦とカップ戦を制したドルトムントの輝ける一番星、香川真司の周辺が騒がしい。

ドルトムントとの契約を1年残しながら、「赤い悪魔」こと、「あの」マンチェスター・ユナイテッドが獲得に乗り出したと言うのだから無理もない。

ご存知の通り、マンチェスター・ユナイテッドは言わずと知れたサッカーの母国イングランドの超名門/人気クラブ。
創設は1878年だから、その歴史は134年にも及ぶ。
米経済誌Forbesが3月に発表したサッカークラブの資産価値ランキングでは22億ドル(約1,788億円)で世界一に輝いた。
それだけ偉大なこのクラブのユニフォームに、日本人選手が袖を通した事は残念ながらまだない。

90年半ばから続く、近年のクラブの成功は名伯楽アレックス・ファーガソンの卓越した指導力の賜物である事は広く知られている。

アカデミーと呼ばれる下部組織で選手を育成しては引き上げ、年齢制限のないトップチームの主力に定着させるサイクルを確かなものとした事が功を奏してきた。

クラブのアカデミーシステムの最高傑作に、かのデビッド・ベッカムや今をときめくクリスチアーノ・ロナウド。
コアなサッカーファンであれば、ライアン・ギグスポール・スコールズ等、今もトップチームで活躍するネームに膝を叩く。
そして、これらのメンバーにライバルチームから引き抜いたウェイン・ルーニー等が加わるから、チームが弱い訳がない。

分かり易く言えば、マンチェスター・ユナイテッドは「自前の生え抜き選手+移籍で獲得したスーパースター」の混成でサポーターを魅了してきたチームと言っても過言ではない。

そうした構図の中に、香川は「移籍で獲得したスーパースター」として勝負を挑むのか−。

実現したら...、本当に凄い。

May2005_ManchesterUnited.jpg
▲2005年5月、マンチェスター・ユナイテッドのトップとアカデミーの中間、リザーブチーム(=2軍)と試合をする(前列左から3人目)幸運に恵まれた。至福の時から7年。クリス・イーグルス(後列右から6人目)を含め、当時対戦した全ての選手たちが今もイングランド・プレミアリーグでプレーしている。育成に定評のあるマンチェスター・ユナイテッドのチーム力を示すエピソード以外の何ものでもないが、下部組織からの生え抜きである彼等でさえ跳ね返されるトップチームのぶ厚い壁。
香川の挑戦が噂されるのは、そんなチームだ。

Local Hero(6)/21世紀型の再会 ロバート イェリン

大学1年生の頃にoral Englishと言う必修教科があった。
「英語を話す」事を目的とした授業だから、学校がこのコマに宛てるのは英語のnative speakerと決まっていた。

そんな授業で自分のクラスにやってきたのは口ヒゲをたくわえたロバート イェリン
テニスが得意なアメリカ人だった。
日本、そして「人間国宝」と言う概念に魅せらて1984年に来日したと話していた。
取り分け「酒」と「焼き物」には強い関心と知識があったのを良く覚えている。

授業はユニークだった。

教科書の例文に男女数人がレストランで料理の内容について質問してから注文すると言う件があった。
ジョンの役は●●君、マイクは▲▲君、メリーは◆◆さん、等と割り振って読ませるだけならそこらの「普通」の教師。

ロバートは違う。

椅子と机を全部教室の後ろまで下げさせて、鞄からオモチャのコップや皿を取り出してはテーブルに見立てた机に並べ、(流暢な日本語で)「ジッサイノレストランダト、コンナカンジジャナイ?」等と言って先ずはニヤリ。
続けて、持ってきた(今はもう存在しない)ラジカセのスイッチを入れてスピーカーから人の話し声でガヤガヤしたり、食器と食器がぶつかり合う音等が録音されたテープをBGMにして、「ヤッテミヨウ!」と言って学生の背中を押す。

授業の進め方に対する自分なりのこだわりや思い入れがあったからと言って、照れ笑いを浮かべたりはにかんだりする学生を一喝するような事は決してしなかった。
日本人の気質を良く理解されていた(しようと努めていた)事も、今なら分かる。
いずれにしても、「生きた英語を話せるようになる」事は、「英語を声に出して話してみる」事、tryする事だと常々話されていた。

だから、教科書の例文の空欄に当てはまる正解を4つの回答候補から選んで文章を読み上げるような取り組みで「分かりません...」等と答えたら首を左右に大きく振って「ソレハチガウ」と怒っていた。
「挑戦しない事が人生で最大の間違いなんだ。とにかくやってみよう!」と言う考え方を真剣に説いてくれた。

何となく大学に進学していた大学1年目の春。
数多存在した「俺の授業、話こそ大事」とした構えの教授に瞬間的な嫌気を覚えていた。
それだけにロバートの授業は余計印象に残った。

在学中は色々と会話を重ね、ご自宅にお邪魔までさせて頂いたのに、卒業後は疎遠になり、いつしか連絡も途絶えていた。
ところが今夜、共通の友人を介して流行りのソーシャル•ネットワーク•サービス上で期せず再会。
頭の片隅にしっかり残っていた方ではあったけれど、本当にびっくりした。

最近は色々な人に会う機会に恵まれ、様々な出会いや再会を通じて「縁」を感じる事が多い。
その度に「何だよ、面白ぇじゃねぇか」と、(人と人の繋がりや接点と言う意味において)人生の奥深さと面白さを再確認している。

robert-yellin.jpg
▲ロバート イェリン氏。当時はJリーグが開幕したばかりで、読売ヴェルディの人気が凄まじかった時代。街中で再三「ラモスさん、サインください」と言われて困惑したと笑わせていた。現在は京都市内で焼き物の回廊を営みながら、専門書等への執筆活動に取り組まれている。

【ロバートの関連ブログ】
ROBERT YELLIN YAKIMONO GALLERY
Robert Yellin's Japanese Pottery Blog

$$MONEY$$

限られた予算でチームの強化と改革を進め、大型予算で実績のある人気選手を買い付けては優勝争いを繰り広げる(広げようとする?)ビッグチームに対抗。

昨年11月に劇場公開された映画マネーボールはそんなサクセスストーリーの中心人物、メジャーリーグはオークランド•アスレチックスのゼネラルマネジャー、ビリー•ビーンの『哲学』を採り上げた話題作。

そして、個人的にはこの映画の中から何気ない生活を楽しいものに一変させるヒントを掴んだ気がした。

『何でも買える購買力』で本当に『何でも買っちゃう』のは、負け惜しみじゃなくて、やっぱりちょっとちんけだし、どこか滑稽だ。

本当に『いい買い物』、納得感の高い満足感を手にするためにあれこれ吟味、検証したり、『あぁでもない』『こうでもない』等と考えるから面白いのかー。

開幕から5試合戦って1勝4敗、本塁打ゼロで最下位に沈むプロ野球•読売ジャイアンツ。

大きなお世話だろうが、ストーブリーグ/シーズン中を問わず賑わしてくれるけれど、ファンが観たいのは『圧倒的に強いチーム』じゃないなら、ビリーの精神を反映した『ジャイアント•キリング』のどちらかですゾ。

まぁ、ペナントレースもまだ5試合しか終わってませんが...。

acoustic effects

Acoustic Ho Chi Minh

acoustic
Ho Chi Minh City, Vietnam

TEAM

チーム。
この単語の意味を辞典で調べてみると、「ある目的のために協力し行動するグループ」等とある。

英語だとTEAM。

ところが、その意味は日本語のそれとは若干異なる。

TEAMは、Together Everyone Achieves Moreの頭文字を取ってT-E-A-M。

「一緒に(力を合わせて)取り組むと、みんなの成果がもっと高まる」と言う意味。

個人的な話で恐縮だが、この数週間は職場の先輩や同僚、後輩達、果てはお客様に至るまで、実に有形無形のサポートを頂いた。

チームとTEAM。
それぞれの意味を、ちょっと前の自分/時分より少しだけ理解が深まった気がしてる。

チームとTEAMに感謝。
プロフィール

Joe Takeda

Author:Joe Takeda
1974年6月、アメリカ/ニューヨーク生まれ。
東京都在住。

平日は金融業界を主戦場として働くサラリーマン。
週末はピッチでプロの「草」サッカー選手。

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